2025年3月、アジアクリスチャン交友会は、若手日本人牧師をサポートするため、台湾高雄の教会訪問クリスチャン交友ツアーを開催しました。ツアーの目的は交流や学びの機会をとおして様々な信仰的な視点を得ることです。合計14名がツアーに参加しました。以下にツアー参加者のレポートをご紹介します。
眞島 聖矢 牧師 ニューホープ東京
今回の台湾研修を通して多くの教会を訪れ、牧師やリーダーに話を伺いました。教団教派を超えて、また神学の違いを超えて互いに祈り合い、サポートし合う姿が印象的でした。その中でもどの教会でも共通の認識があったのが、教会は信じる者が集まる場所であり、同時に信じていない者のために存在しているということです。高雄福氣教会の牧師先生が「全ての教会が反省と刷新をし続けなくてはいけない」と語ったのが印象的で、深く考えさせられました。
多くの教会は現状維持に忙しく、内向きの活動が増えがちです。しかし、イエス・キリストの最後の遺言である「福音伝道」を忘れてはいけないと思わされました。マタイ28:19-20、マルコ1:17、使徒1:8に見られるように、イエスは弟子たちに福音を全世界に広めるよう命じました。教会はこの命令を実行するために存在し、私たちはその使命を果たすべきだと再度考えるきっかけになりました。特に日本においては、福音に力があると信じつつも、伝道活動が難しいと感じることが多いです。しかし、福音は「日本人には通用しない」と言ってはいけません。と語る牧師先生の言葉に思わずアーメンと頷きました。自分と自分の教会のメンバー一人ひとりが福音の力を信じ、そしてその力と共に伝道する教会作りをしたいと思わされました。
また、台湾のすべての教会に共通していたのは、福音をクリスチャンではない人に伝わる方法を模索していることでした。福音はただ伝えるものではなく、相手の心に響く形で伝えることが求められます。台湾の教会の多くはこれを理解し、ビジネスやコミュニティーイベント、NPOの設立など、実際の社会に神様の愛を伝える努力をしていました。クリスチャン一人ひとりが伝道を学び、一人ひとりが神の愛を人生で示す必要があります。伝道は行動が伴うものであり、相手を感動させることから始まるものであること。また福音を相手に伝えるために相手を理解して実際に見たり感じたりすることができる方法で伝えることが重要だと学びました。
また、教会の活動は「縦の網」(信仰の深まり)と「横の網」(他者とのつながり)を意識し、両方をバランスよく行うことが大切だと武昌教会で行われた超教派の集会で話していました。武昌教会は保守バプテスト教団の教会でありながら、極端なペンテコステ派やカリスマ派の教会とも祈り合い、励まし合っている姿を見ることができました。総じて、台湾の旅を通して、クリスチャン全員が福音を伝える使命を持っており、そのために教会が外に向かって伝える必要があることが大切だと学びました。また、その方法の一つが教会間の一致であることも感じることができました。